想い解き放たれし時
              written by 龍馬&隼人


ずっと・・・ずっと好きだった。

だけど私には彼の隣にいる資格はない・・・。

彼を好きになる資格は無い・・・。

何故なら私は彼の幸せを奪った・・・。

彼の家族を奪った・・・。

それなのに私は

彼にすべてを押し付けて

ずっと彼を憎んだ・・・。

彼の一言の嘘を信じ

彼を憎んだ・・・。

その嘘は私を守るための優しい嘘・・・。

あれから時は過ぎて・・・・・

私は彼の身の回りの世話をしている。

そうでもしなければ

私は彼への罪を償えないから・・・・・。

罪を背負った私には

それしかできない・・・

そう決め付けていた。

でも違った。

それは私が、

彼から許しを得るための道具にしていたにすぎない・・・。

私はそんな自分が嫌だった・・・

彼から許しを得るために

彼に媚びているようで

彼への想いは本当なのに

それを尽くすことで

許しを得ようとしている自分が

凄く嫌だった。

自分の行為が、行動が、すべてが!

それでも彼は

私を許してくれた。

逆に彼が、私に謝った・・・

「俺が楓を傷つけているんだ・・・」

私は即座に否定した。

彼が悪いんじゃない、すべて私が悪いんだと・・・

そんな私に

「もう自分を許してもいいんじゃないか?」
「もう十分楓も傷ついたんだ」
「だから自分を責めるなよ」
「俺は楓に笑ってほしいんだよ!」

そういってくれた・・・。

私を・・・こんな私を、稟君は許してくれた・・・。

やっと私は自分が罪から解き放たれた気がした。

稟君・・・私はあなたのことが好きです・・・。

だから・・・

ずっと傍にいさせてください・・・・・。

想い解き放たれたとき、

それは、私の罪が解かれたとき・・・

そして・・・

ずっと彼の傍に・・・・・


(Fin)
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<後書き>
−龍馬−
復帰第一作目です。通算で四作目かな?
しばらく怪我で書くことができませんでしたが、見事復活することができました!
これも皆さんの激励があったからこそだと思います。
長い間ご迷惑かけて申し訳ありませんでした。

本当なら長編でオリキャラが出る小説を書くつもりでしたが、
残念ながら書くことができませんでした。
長編はまたの機会にしたいと思っています。

それでは次回作で会いましょう!

−隼人−
お久しぶりです。
無事に龍馬が復活を果たし、こうして小説をお届けすることができました。

しかし、復帰第一弾として長編を書くつもりでしたが、
残念ながらまたの機会のにとなってしまいました。
今度こそは書きたいと思っていますので、また今度にご期待下さい!

小説内容ですが、楓の独白ということになっています。
シリアス気味に仕上げたのですが、如何だったでしょう?
僕としては、やや駄文気味になったなぁと思っていますが・・・(汗)

失敗を次に生かして、次こそは良作をばと思ってますんで、
次回もよろしくお願いします!