前回ラストでとんでもない状況に陥った桜花と麦兵衛
しかも麦兵衛の愚息が反応してしまったため更にややこしい事態に
はたしてどうなることやら・・・・・・








桜舞う・あぷろーち 外伝3話






さて、今の状況を説明しよう
風呂場で滑って転びそうになった桜花を自分の体をクッションにして助けた麦兵衛
だがその後がまずかった
お互い向かい合う体制になってしまった上にそのまま動けなくなってしまったのである
しかもお互いの顔は10cmと離れていないため下手すればこのままゴールインになりかねない
更に言えば麦兵衛の愚息が桜花の股の間に挟まっている

「麦兵衛さん・・・・・私を感じてくれてるんですね・・・・」
「ご、ごめん・・・・こればかりはどうしようもなくって・・・」

顔を真っ赤にしながらも徐々に甘い雰囲気を作っていく両者
そして先に動いたのは・・・・・

「麦兵衛さん・・・・・ん・・・・」

上に覆いかぶさっていた桜花であった
麦兵衛は一瞬目を見開くが桜花とのキスという現実に身を委ねていく
そして・・・・・

「桜花ちゃん・・・・・俺もう我慢できないよ・・・・」
「麦兵衛さん・・・・・」
「桜花ちゃんが、欲しい」

麦兵衛が桜花の顔を見据え告白する

「・・・・はい・・・・・私を・・・麦兵衛さんの物にしてください・・・・・」

涙目になりながらも笑顔を見せ麦兵衛に身を任せる桜花
そして再び重なっていく桜花と麦兵衛
その後、二人が出てきたのはそれから1時間後であった・・・・・






―麦兵得の部屋―

「「・・・・・・・・・」」

風呂から上がり、体を拭いて出てきた二人
だが何とも言えない気恥ずかしさが沈黙を呼んでいる
その沈黙を破ったのは桜花の携帯の着信音であった

Trrrrrr

「はい桜花です」
『桜花か?俺だ。何か変わったことはないか?』
「い、いえ・・・・これと言って・・・別に・・・・」

顔を真っ赤にして話す桜花 説得力は皆無に等しい

『そっか・・・・・んじゃ牧島によろしくな』
「は、はい・・・・・お休みなさい、お兄ちゃん」

そう言いつつ会話を終える桜花
隣では麦兵衛が桜花の布団を敷いていた
そして用意が整い麦兵衛は部屋を出ようとしたのだが・・・・・

「あ、あのぅ・・・・麦兵衛さん・・・・」
「ん?って、お、桜花ちゃん・・・・・・もしかして・・・・」
「はい・・・・一緒に・・・寝てください」

予想通りの答えに思わず真っ赤になる麦兵衛
だが彼も恋人の頼みを断りきれるわけもなく・・・・・

「う、うん・・・・・・」

と、答えながら桜花の布団に入っていく そして・・・・・

「そ、それじゃあ、お休みなさい。麦兵衛さん」
「お休み、桜花ちゃん」

麦兵衛と向かい合いながら眠る桜花
麦兵衛はその寝顔を見ながらある決心を固めていた

(桜花ちゃん・・・・・俺、頑張るよ・・・・・桜花ちゃんにふさわしい男になるために)と・・・・・









「ん・・・・・ふぁぁぁ・・・・」

目を擦りながら起きる桜花
隣に居る麦兵衛はまだ眠っている
桜花は麦兵衛を起こさない様にそっと布団から出ると着替えを始めた だが・・・・

「う〜ん・・・・・よく寝た・・・・・・」

その途中に麦兵衛が起きてしまったからさぁ大変(笑
ちなみに着替え途中だったため桜花の服装は上半身はYシャツ、下半身は下着と靴下のみである

「き、きゃあぁぁぁっ!!む、麦兵衛さんっ!!見ないでくださぁいっ!!」
「ご、ごめんっ!!」

朝からドタバタしている二人
ここでもお約束を忘れないあたりは流石である
ちなみに桜花の着替え姿は麦兵衛の脳裏に深く刻み込まれ、二度と忘れることはなかった
麦兵衛は後に舞人にこう語りあったという

「着替え途中の桜花ちゃんって凄いんですよ・・・・」
「麦兵衛・・・・・桜花にそれ聞かれたらお前殺されるぞ・・・・・」








―そして数日後―

「それじゃあ、お世話になりました」
「いや、助かったよ桜花ちゃん。本当にありがとう」

親戚が戻ってきたため家に帰る桜花とそれを見送る麦兵衛
桜花のことは麦兵衛が電話で話しておいたため好意的に迎えられた
だが、二人一緒の布団で寝ていたため散々からかわれたのは言うまでもない(笑

「桜花ちゃん、又来てね。今度は二人の邪魔しないから♪」
「(ポッ)は、はい・・・・・・またお邪魔します・・・」

麦兵衛の叔母にからかわれつつ、桜花は桜井家へと帰っていく
その表情は前にも増して明るくなっている
なにせ彼女には最愛の男性が居るのだから

「さて、お兄ちゃん上手くやってますかね・・・・・・・」

そう思いながら歩く桜花を暖かな陽光が照らしていた
ふと彼女は思う
この幸せが何時までも続きますようにと・・・・・・・・・






END





後書き

外伝無事終了です!!!
桜花「・・・・・・・」(顔どころか全身真っ赤)
麦兵衛「・・・・・・」(こちらも同じく真っ赤)
華蓮「あらら、二人とも真っ赤になっちゃった」
翠「初々しいですねぇ♪」
書いてて思わず顔がニヤけてしまう作品でしたよwさて、締めて遊びにいこう!!せーの・・・・

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おまけ

「ところで麦くん」
「なんですか?」
「昨夜はお楽しみだったみたいね♪」
「・・・・ナ、ナンノコトデショウ」
「だって帰ってきたら裸で抱き合って寝てるんだもの〜♪」
「・・・・・・っ!!」
「さて、じっっっっっくりと聞かせてもらうわよ♪」
「か、勘弁してくださ〜い!!」