ラ・パルティータを出て桜井家に向かう舞人たち
皆で談笑しながら歩いていく
しかし舞人はとある不安を抱えていた
(よく考えたら今日どうやって寝るんだ・・・・・?)と・・・・・
桜舞う・あぷろーち 第17話
舞人の不安をよそに無事桜井家に到着する面々
まず桜花が入り、その後面々が家に入っていく
「じゃあすぐにお茶入れますね〜」
「「「「は〜い」」」」
鼻歌を歌いながらキッチンへ入っていく桜花
舞人たちはリビングに座り寛いでいる
だが程なくして舞人のバイトについて話し合うことになった
「とりあえず舞人君はどんなバイトがしたいの?」
「う〜ん・・・・・まぁ接客業かなぁ。力仕事はあまりやりたくないな」
とりあえず自分の思ったままの事を言ってみる舞人
だが、それを聞いたなすのはキラキラと輝く目で舞人にズズイッと迫る
「となると私の仕事場にはぴったりですねぇ。喫茶室があるんですよ」
「喫茶室ですか・・・・・ってなすのさんその輝いた顔で迫らないで(汗)」
「む〜・・・・・舞くんノリ悪いですよ」
「そ、そういう問題じゃないと思われるんですが(汗)」
プ〜ッと頬を膨らませるなすのと冷や汗交じりの舞人
当然、周りの女性陣も黙って見ているわけもなく・・・・
「う〜・・・・舞人くぅん・・・・うちの会社で一緒に頑張ろうよぉ」
「だからうちのお母さんの小説手伝ってってばぁ」
「だぁぁっ!星崎と里見先輩も迫ってくるなっつーの!!」
「うー・・・私もバイトしようかなぁ」
などと、色々な思惑が絡まりさらに収拾がつかなくなっていく
そこへ桜花がお茶とおやつを持って入ってきた
「今日は希望さんが持ってきてくれた材料を使ってクッキーを作りました♪」
「お、美味そうだな桜花♪どれどれ・・・・うん、美味いぞ」
「えへへ・・・・・さ、皆さんも」
「「「「いただきまーす」」」」
そして始まる午後のお茶会
舞人はようやくゆっくりできると安心顔である
だが、彼は気付いていない
目の前にいる女の子たちがどれだけ執念深いかを
よって・・・・
「とすると翠ちゃんたちにお願いしておかないとですねぇ」
「は?何がですかなすのさん」
「舞人君のバイトのことですよ♪」
「・・・・・うぇ?」
「大丈夫ですよ♪男の人もちゃんと居ますから。霧島先生の後輩の方だそうです」
「霧島先生って・・・あの桜坂の名外科医って言われてる人ですよね?」
「はい♪なんでも青のR32を乗り回すウェイターさんだそうです」
「R32を乗り回すウェイター・・・・駄目だ、予想もつかない(汗)」
頭の中でイメージを固めようとするが失敗に終り、頭を抱える舞人
なすのは舞人と一緒の職場で働けると喜んでいる
だが、ここで希望が猛攻撃を開始した
「だ、だったらうちの会社にだって喫茶室あるもん!舞人君、うちに来なよ!」
「むっ、そうはいかないと言ってるでしょう!」
「「む―――――――――っ!!」」
舞人を挟んで睨み合う希望となすの
他の面々はクッキーを食べながらその成り行きを見守っている
一方その頃桜坂病院では・・・・・
「「ックシュン!!」」
「おや、二人とも・・・・風邪か?」
「うーむ、熱はないんですけどね」
「うみゅ、誰か私たちの噂でもしてるんでしょうか?」
「まぁありえない事ではないが・・・・しかし院長も無茶したよなぁ」
「確かに・・・・・・院長推薦の全員を桜坂に連れてきちゃいましたからね(汗)」
「拓哉先生に芹さん他数名の方々・・・・ついでに私たちもですよね(汗)」
「まぁ院長だしなぁ・・・・・前の柿谷院長よりハジケてるぞ絶対」
「「あ、あははははは・・・・・(汗)」」
と、えらく説明的な会話をしていた(まぁ現時点ではあまり関係ないが)
だが、彼らは知らない
後に、舞人たちが引き起こす騒ぎに巻き込まれることになる事を
まぁ、元から騒がしい連中が揃っているので今更だが
さて、桜井家に来客が来たので話を戻そう
ピンポ〜ン
「お?誰か来たみたいだぞ」
「私が出てきますねお兄ちゃん」
「勧誘なら俺が行くから」
「はい。じゃあ行ってきます・・・・・・どちらさまですか〜?」
ドア越しに来客に尋ねる桜花
すると舞人と青葉には非常に聞き覚えのある声が聞こえてきた
その声とは・・・・・
「芹沢 かぐらと申します。舞人さんにお泊りの許可を頂くべく参上しました」
「「かぐらちゃん!?」」
そう、舞人の2つ下で青葉のクラスメイトにして親友のかぐらであった
舞人と青葉は慌てて玄関へと向かう(無論舞人ラバーズも)
そして玄関に着いた舞人たちが見たものとは・・・・・・
「ええと・・・・・かぐらちゃん?」
「うぅ〜・・・・とりあえず話を聞いて頂きたいんですが」
大き目のスポーツバッグに荷物を満載したかぐらだった
その表情は涙目で非常に困っているといった物
とりあえず全員でリビングに戻りかぐらの話を聞くことになった
「んで・・・・・泊まるのはまぁいいとして」
「お、お兄ちゃんえらく簡単に決めますね」
「だってかぐらちゃん放り出すなんて事出来るかこの状況で」
「「「「まぁ確かに・・・・・・」」」」
「うぅ、舞人さんありがとうございますです〜」
「ま、まぁそれはそれとして・・・・なんでまた急に?」
「はい、実は・・・・・・」
困った顔をしながら話し始めるかぐら
話を纏めると・・・・・
・親が勝手に見合いの話をOKしてしまった
・当然ながらに拒否するも親がそれを許さなくて結果家出
・そしてその見合いの相手はなんと・・・・・
「「「「はぁぁぁぁっ!?時任 貴彦〜!?」」」」
そう、第8話のひかりの見合いの相手であった時任 貴彦である
その男、無類の女好きなのだが前回で希望とつばさにボコられて懲りたはずだった
しかし、今回もまた金と権力にモノを言わせてかぐらを狙ってきたのだ
「お父さん相手がお金持ちだから必ず幸せになれると言って聞かないんですよ」
「考えることは誰も同じ、か。おばさんはなんて?」
「何とかしてぶち壊すからかぐらも頑張って、だそうです」
「そ、そうか・・・・・しかしどうや「大丈夫!!私たちに任せて!!」ほ、星崎さん?」
突如やる気ゲージが満タンになる希望
どうやら時任がムカついて仕方ない様子
すぐさま携帯を取り出すとある人物に連絡を取る その人物とは・・・・
「あ、もしもし八重ちゃん?」
『うん、つばさちゃんだけど・・・・・どったのゾンミ?』
「実は・・・・・・・」
『・・・・・ふぅん、まだ懲りてないんだアイツ・・・・』
「うん、だからまたお灸を据えてあげようかと」
『その案ノった。今何所にいんの?』
「舞人君の家だよ」
『よっし、すぐに行くから待ってて』
「うん、待ってるね」
そう言って電話を切る希望
その様子を見ていた舞人は冷や汗交じりに希望に尋ねる
「えっと星崎さん?今回はどうされるおつもりで・・・・?」
「えへへ〜♪それは八重ちゃん来てからのお楽しみだよ♪」
舞人の質問に満面の笑顔で答える希望
舞人はそれを見て思わず時任に同情していた
(時任よ・・・・・お前終わったな・・・・・)と・・・・・・・・
END
後書き
第17話終了!そして突如参戦のかぐら嬢!
かぐら「うぅ、やっと舞人さんの家に泊まれます」
なすの「むー・・・・ライバルさんですねぇ」
翠「それにしても時任さんご愁傷様ですね」
華蓮「ま、運が悪いとしか言いようがないわね」
まぁ所詮悪は滅びる運命ですから♪ じゃ締めますか せーのっ
「「「「「ご感想、ご意見はBBSかsyuu1kun@navy.livedoor.comへお願いします では!!」」」」」
おまけ
「ハックション!」
「おや坊ちゃま。風邪ですかな」
「うぅ、なんだかもの凄い悪寒がした」
「それはいけませんな。直ぐに風邪薬を持ってまいります」
「ああ、頼む・・・・・しかし何だったんだあの悪寒は・・・・・」