「さて、逃げてきたはいいがこれからどうしようか?」
「舞くん、私久々に会いたい人いるんですけど」
「「「会いたい人?」」」
「はい♪」







桜舞う・あぷろーち 第16話








商店街から何とか逃げてきた舞人たち
その後なすのの要請でとある場所へ向かっていた
そして到着したその場所とは!!

「「「ラ・パルティータ!?」」」
「久々ですねここに来るのは♪さぁ入りましょう♪」

そう言いながら上機嫌で入っていくなすの
舞人たちもそれに習って入っていく

「「いらっしゃいませー♪」」
「こんにちわー♪」
「あれっ!?なすのちゃん!元気だった〜?」
「ええ、私はいつも元気ですよ華蓮ちゃん♪秀晃さんもお久しぶりです」
「ああ、お久しぶり谷河さん。お、舞人たちも一緒か」
「ええ、そうなんで「私も居ますよ」おわっ!!さ、里美先輩!?」
「里美じゃなくてこだまでしょっ!」

突如現れたこだまに驚いて後ろに飛びのく舞人
希望と青葉はライバルの出現に闘志を燃やしている
無論、こだまもそれには気づいていた

(((こだまさんには(私だって)負けないんだから・・・・・)))

店の入り口で火花を散らす乙女たち
舞人となすのはさっさとテーブルに付いていた
秀晃と華蓮は思わず苦笑いをしている

「ねぇ舞人君。いいのあの子たち放っておいて?」
「いや、俺が止めようとすると余計ややこしくなるんで」
「いや、できれば止めてほしいんだが・・・・・・入り口で喧嘩されると商売ができん」
「でも、舞くんと2人っきりですし♪」

上機嫌のなすのと悟りきった様子の舞人
それを見て一筋の冷や汗を垂らす秀晃と華蓮
だが、その光景も長くは続かなかった

「あーっ!!なすのさんずるいーっ!!」
「おにいちゃんの隣にいつのまにか座ってるよぉ」
「舞人君私たち放っておくなんで酷いよぉ」
「えへへ、早い者勝ちですよ♪」
「・・・・・・もうどうにでもしてくれ・・・・・」

舞人たちの姿を見ると燃え上がる乙女たち(笑
その光景を見ていた秀晃と華蓮は後にこう語る

「舞人の背中がいつもよりすすけて見えた」
「あの子達の背景に凄まじい炎が見えたわ」と・・・・・・








面々に頼んだメニューが届き、談笑しながら寛ぐ舞人たち

「へぇ〜、なすのさんと華蓮さんは同じ高校の出身なんですか」
「ええ、仲良かったんですよ華蓮ちゃんとは」
「はぁ〜、世の中ってけっこう狭いんだねぇ」

なすのと華蓮の高校時代について舞人たちが聞いていたその時

Trrrrrrrr Trrrrrrrrrr

「あれ?俺の携帯だ・・・・・もしもし・・・」
『あ、お兄ちゃんですか!?桜花です!』
「お、どうしたんだ桜花?そんなに慌てて」
『それがお兄ちゃんのバイト先の店長さんと偶然お会いしまして』
「え?店長が?それで?」
『お兄ちゃんに会って話をしたいそうです、今代わりますね』
『もしもし、舞人君かな?』
「どうも、店長・・・・何かあったんすか?」
『まぁ直に会って話すよ・・・今何処だい?』
「ラ・パルティータにいますけど」
『じゃあ桜花ちゃん連れて行くよ。待っていてくれないか?』
「あ、はい。わかりました・・・・・」

そう言って首を傾げながら電話を切る舞人
周りも少々困惑顔である
一体何があったんだろうと皆で話していると、程なくして店長が桜花と一緒に現れた

「やぁ、舞人君すまないね。急に呼び出したりして」
「いえ、別に・・・・それよりどうしたんすか?」
「うむ・・・・実に言いにくいんだが・・・・・」
「「「「言いにくいんだが・・・・?」」」」
「うちの店そろそろ店じまいしようと思ってね」
「「「「・・・・・・ええーーーーーーっ!?」」」」

突如挙がった絶叫に驚き、後ろを振り返る華蓮
そこに華蓮に悪戯をしようとしていた秀晃の手が華蓮の胸を鷲づかみにしてしまう
当然華蓮は驚き、羞恥で顔を真っ赤にしながら秀晃に制裁を加える

「ひ、ひ、秀晃君のエッチーーーーッ!!」
「グハッ!か、華蓮さん許してくだされーーーーっ!!」

店の厨房で繰り広げられている地獄絵図をちっとも気に留めず会話を進める舞人たち
突然の出来事のため皆かなり動揺している

「そ、そんないきなり・・・・・どういう事ですか?」
「実はここ最近の不況で経営が思わしくなくてね・・・・・」

そう言ってため息をつく店長
しかし舞人は死活問題に関わるためそう簡単には納得できない様子
だが店長は更に話を続ける

「理由はそれだけじゃないんだ。なんでもあの場所は国が新しく道路を作ると言われてね」
「それで立ち退き命令が出された、と・・・・・・・」
「ああ。とりあえず立退き料が出るから従業員全員に退職金代わりに少し出そうと思ってる」
「そう、ですか・・・・・」
「君たちにはすまないと思っている。次の仕事場でも頑張ってくれ」

暗い表情でそう締めくくる店長
舞人たちはそれを見て何も言えなくなってしまった
店長は程なくして会計を済ませ店を出て行った

「困ったな・・・・早めに次のバイト先探さないと」
「そうですねお兄ちゃん・・・・・」

そう言ってため息をつく桜井兄妹
だが彼らは気づいていない
目の前に居る彼女たちにとってはこの緊急事態ですらポイントアップのチャンスなのだ
よって・・・・・

「舞人君、それならうちの会社紹介してあげるよ!!」
「はい!?俺はまだ大学生ですが!?」
「大丈夫!!お母さんに相談してみるよ!!」
「そうはいきません!!舞くんは私と一緒の職場で働くんです!!」
「うぅ、なら舞人君私とお母さんの小説書き手伝って!!」
「あうぅ・・・・私バイトしてないから何も言えないよ・・・・・」
「やっぱり持つべき物は友ですよねぇ・・・・」
「桜花、それかなり違う!!」

降って沸いたチャンスに燃え上がる、恋する乙女たち
舞人はピントのずれた桜花の発言にツッコミを入れることで精一杯である
その後30分ほどそのバトルが続き、秀晃たちの営業妨害になったことは言うまでもない
とりあえずこの話は舞人の家で決着をつけるということになり店を出る舞人たち

「お兄ちゃん、今夜も面白くなりそうですねぇ」
「勘弁してくれ・・・・・・」

非常に楽しそうな様子の桜花と凹む舞人
その後ろでは乙女たちが火花を散らしていた
その光景は桜井家に着くまで続くことになる・・・・・・







END







後書き

第16話終了!!そして久々登場の里美こだま!!
こだま「やっと私も舞人君の家に泊まれるんだねぇ」
華蓮「頑張ってねこだまちゃん」
翠「ファイトですよこだまちゃん」
こだま「うぅ、なんか子ども扱いされてる気がするんだけど・・・・」
気のせいだよ・・・・・多分(ボソッ)
こだま「今なにかボソッって言わなかった?」
いや別に。じゃあ締めるぞ せーの・・・・

「「「「ご感想、ご意見はBBSかsyuu1kun@navy.livedoor.comへお願いします では!!」」」」





おまけ

「店長〜。買出し終わりまし・・・・・ってどうしたんすかその顔!?」
「聞くな・・・・・男の浪漫を追求した結果だ」
「・・・・・まだ足りないのかしら?ひ・で・あ・き・クン」
「スイマセンモウシマセンカラユルシテクダサイ」
「店長が土下座までするなんて・・・・・何かしたのかなチーフ」
「さぁ・・・・・・・」